1.「奏者の役割」とは何か ここを読んでいる方々の中で「奏者の役割」という ものを考えたことのある方は一体どれくらいいるの だろうか。 ここでは普段あまり考えられていない「奏者の役割」 について考えていくことにする。 +++++++++++++++++++++ 音楽に関わる者は大まかに3つに分類される。 @音楽を作る者 A音楽を演奏する者 B音楽を聴く者 である。 @は「作曲者」であり、Aは「奏者」である。 Bは「聴者」であり、大抵の人はここに属する。 ################################################## Q.そこで問題である。 「作曲者の役割」とは『如何に聴く者の心に 訴える曲が作れるか』である。 それでは「奏者の役割」とは一体何だろうか? ################################################## こう質問をすると、大抵の人が『如何に聴く者の心に 訴える演奏が出来るか』と答えるであろう。 実はその答えは間違いである。 ################################################## A.正解は、 『如何に作曲者の意図通りに演奏出来るか』 である。 ################################################## 従って、奏者は自分の演奏技術を前面に出すために 作曲者の意図を無視した演奏をしてはいけない。 それは、単に奏者の自己本位な優越感を満たすため だけの下卑た演奏でしかない。 つまり、奏者の演奏技術とは 『作曲者の意図通りに演奏するための技術』 ということになる。 そのため、奏者は楽譜から作曲者の意図を読み取る ための「読解力」が必要となり、またその意図を 表現するための「表現力」を身に付ける必要がある。 但し、もし奏者がそのような「読解力」や「表現力」 を持ち合わせていなかったとしても、作曲者の意図が 何なのかを常に考え、表現してみようという意識を 持つだけで奏者の技術向上に繋がっていく筈である。 次から楽譜を渡された際には、演奏前に一度、 『この楽譜における作曲者の意図は何か』 自分なりに考えてみることを皆にお勧めする。 ・・・DJもちょっと考えてみようかな。 (↑考えとらんかったんかい!) ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 【今回の要点】 ○奏者の役割とは、 『作曲者の意図通りに演奏すること』 である。 ○奏者の演奏技術とは、 『作曲者の意図通りに演奏するための技術』 であり、それは「読解力」と「表現力」である。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 次へ |
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